UMILOG » 怪談

お久しぶりです、ひじょがわじゅんじです。
これはね、私がお客さんから聞いた話なんですけどね、
あるタクシーの運転手さんがね、若い女性を乗せたそうなんですよ。
乗せたときはね、まあ普通だったらしいんですがね、
な～んかおかしい、車の中で一言もしゃべらないんですよ。
やだな～なんて思いながら行き先に着いたらですね、
その女性が「ちょっと確かめたいことがあるんで待っててもらえますか？」
な～んて言うらしいんですよ。
運転手さんもね、な～んかおかしい、な～んかおかしい、って思ってたらしいんですがね、
しょうがないでしょ、そのお嬢さんの言うとおりにしたそうなんですよ。
それでね、しばらく待ってたらですね、ちゃんと帰ってきたらしいんですがね、
その女性がこんなこと言うらしいんです。

「やっぱり、わたしこの先で事故で死んでたみたいです」

運転手さん、えっ！　となったんですがね、女性が続けて言うんです。
「すみませんが、お金がないので今から言う住所に行ってお金をもらっていただいていいですか？」
そう言い残して女性はどこかに行ってしまったんですがね、運転手さんももうびっくりしてしまって。
やだな～、こわいな～、やだな～、こわいな～、なんて思いながらその住所に向かったらですね、なんとお寺だったらしいんですよ。
それでね、そこの住職にこんなことがあって、その女性がここに来るように言ってたって話したそうなんですがね、
その住職さんはそんな人知らない、なんて言ったそうなんですよ。

やだな～、こわいな～、やだな～、ほんま怖いわ、
それただの無賃乗車やんけ！！

スジクロユリハゼ